年金運用の実際知識
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年金運用の実際知識
山崎 元
定価: ¥ 2,940
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人気ランキング: 96860位
おすすめ度:
発売日: 1997-11
発売元: 東洋経済新報社
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硬派な年金運用の実務書
理論的かつ歯に衣着せぬ論調で運用業界に名を馳せる山崎元氏による、年金運用のスポンサーを対象とした実務書。全般的には、前著「ファンドマネジメント」を年金運用向けに再構築した内容。「"年金運用"だからといって他の運用と異なるものではない」「長期投資=リスク軽減なんて嘘っぱち」などなど、世に広く蔓延する"年金運用"の常識に理知的に異を唱えるものの、著者の論理的に妥協を許せない性格ゆえか、ややもすると「あれもダメ、これもダメ」といった全否定の袋小路に陥りがちなのはご愛嬌。この生真面目さが著者の長所でもあり短所でもあり、一読者としては惜しみなく賞賛するものの、会社の同僚としてはつい敬遠してしまいそう(汗)。
ともあれ、お世辞にも分かり易いとは言い難いものの、企業年金の資産運用でメシを喰おうと志すならば、是非傍らに置いて繰り返し読むべき一冊。1997年の刊行にもかかわらず些かも陳腐化していないのは、本書の完成度の高い証左。
「資産運用」について真面目に、現実的に解説
主に年金運用のスポンサーを対象とした実務書であるが、一般の投資家にも読み応えは十分。著者はファンドマネージャーとして様々な運用機関を渡り歩いており(現在はUFJ総研)、新聞やマネー誌などにもたびたび登場している著名人である。
本書は、資産運用という、ともすれば分かりにくい世界における対処法について真面目かつ現実的に解説しており、考え方の整理、運用哲学の醸成に役立つと思われる。アセットアロケーション、マネージャーストラクチャー、アクティブ運用等々、運用に関する幅広いテーマについて、投資理論を随所に持ち出しながら解説を行っている。
今からすれば約6年前の本であるが、その内容は全く色褪せない。逆に言えば、資産運用の基本的な理念は、少々相場の基調が変わったところで揺らぐものではない、ということであろう。